2010-08-11

蔡英文主席:ECFA国民投票提案、二度目の却下決定に対する抗議声明


8月11日開かれた第十四期第一次中央常務委員会では、行政院公投審議委員会(公審会、国民投票審議委員会)が台聯が提出した二回目のECFA国民投票提案を却下決定したことについて議論し、蔡英文主席は次のような抗議声明を発表した。

 

1.

行政院公投審議委員会が本日、台聯が再度提出していたECFA国民投票提案を却下した。これは台湾の民主主義制度の挫折であり、われわれは同委員会のこの決定を強く非難するものである。

 

2.

本党の一貫した主張は、ECFAというものは台湾人の富の分配問題に関係し、台湾という国の戦略的地位および将来の発展に関係する重大な事項であり、国民投票という方法で国民に締結の是非を問うべきだというものだ。しかし同委員会は職務権限を越えて、本来の職権ではあってはならない国民投票案の内容のいかんにまで踏み込む実質審査を行った。これは国民党が台湾の民主主義の発展を妨害するための政治的道具として利用していることを示すものであり、国民が国民投票を行使する権利を侵害するものである。これによって、現行の国民投票制度には重大な瑕疵があり、正しい成果を生み出せないことが明らかになった。

 

3.

国民党が公審会に対して強く干渉したことから、多数の国民の署名を集めたECFA国民投票提案の成立は当初から困難が予想された。しかし台湾の民主主義のため、そして両岸政策を監視するという目的から、われわれはあらゆる努力を傾けてECFAの国民投票提案を提出した。これに対応して本党の院内会派は、公投法第16条にもとづいて、行政院がECFA国民投票案を推進することを要求する国会決議を提出した。国会は国民党が絶対多数を占めているが、われわれは国民の支持を背景に決議の成立に全力を注ぎたい。