蕭美琴副総統、行政院卓栄泰院長、姚嘉文元主席、許信良元主席、謝長廷元主席、蘇貞昌元主席、游錫堃元主席、結党18人チームの方々、中央党部評議委員会頼瑞隆主任委員、中央常務執行委員、中央執行委員、そして中央評議委員の皆さん、自治体首長の方々、林右昌秘書長、立法委員の皆さん、ご来賓の皆さん、そして党員代表の皆さん、こんにちは!
はじめに、この度の全国党員代表大会にご足労をいただき、党務の発展を一緒に決定し、台湾の未来のためにご尽力されている先輩及び同志の方々に、心より感謝の意を申し上げます。
去年の5月20日に、私と蕭美琴さんは台湾の総統・副総統に就任しました。この一年余りの間に、私たち政府チーム一同は、責任をもって、真剣で全身全霊で職務に当たってまいりました。
国際情勢が激動し、中国による台湾併合の圧力が高まる中、卓栄泰行政院長が行政を率い、国家建設を着々と進め、経済を発展させ、人々の幸せのために実りある成果をあげたことに、深く感謝します。卓院長の報告からでもわかるように、台湾去年の年間経済成長率は4.48%にも達し、今年の第一期は5.48%に登っています。最新の5月のデータによりますと、就業率は上がり、失業者数は減り、労働市場は安定しています。
また、賃上げと減税、社会への投資の増加、「0-6歳国家一起養」(0~6歳までの児童手当・託児手当を増額する政策)や、普通高校・職業高校の学費免除、私立大学の学費・雑費補助、「長照3.0」(介護手当等を増額する政策)などの政策も、引き続き推進していきます。
アメリカの新たな関税政策に対しても、卓院長の率いるチームは即時に880億元の産業支持政策を打ち出し、20回ほどの企業会談を経たあと、「強化安全韌性特別條例」法律案の提出を決めました。また、去年の税収の剰余金を活用して、産業を支持し、就業を安定させ、国民の生活を守り、国の強靭性を高めるための4100億元の特別予算を立てました。
鄭麗君副行政院長が交渉チームを率いて、直接にアメリカに行って面談したり、台湾からリモート会議したりして、幾度もの交渉を通じて台湾の利益や産業発展の機会の確保に尽力したことに、心より感謝します。
みなさんご存知のように、国内政治の一番の挑戦は、やはり立法院にあります。過半数を占める野党連合は、議事規則を違反して会議を開き、可決した法律案が憲法違反と審判されただけでなく、中央政府の予算を大幅に削減し、政府の運営、そして国の進歩と発展を妨げています。柯建銘総召、吳思瑤幹事長、陳培瑜書記長が民進党団の皆さんをリードし、最前線で台湾のために戦っていることに、お礼を申し上げます。
こうした挑戦に直面している中、林右昌秘書長の率いる党本部は、地方の党幹部や議員と連携して、立法院の民進党団を支援し、社会とコミュニケートし、大変な苦労をしています。
もしよろしければ、民進党チームへの応援として、皆さんに大きな拍手をお願いできればと思います。
民進党のみなさん、お疲れ様でした。これからも頑張っていきましょう。
この一年余りの間、中国は台湾への軍事的脅迫や恫喝を絶えず続けています。中国は台湾併合を偉大なる民族の復興のためだけではなく、西太平洋を制覇するための国家政策ともみなしており、その最終的な目標は、ルールに基づく国際秩序の変更に他ありません。
したがって、台湾併合を権威主義的拡張の第一歩とする中国の姿勢が、台湾の与党がどれか、総統が誰かによって変わることは決してありません。
今年の3月、私は国家安全ハイレベル会議を開き、中国を境外敵対勢力と定義し、中国による5大国家安全統戦脅威に対応するための17項目の対策を提出しました。全国民が一致団結し、ともに台湾の主権、そして自由と民主主義を守ることを期待しています。
どんな脅威や挑戦に直面しようと、私たちは前へ進み続けます。先人たちが多くの犠牲をしてやっと手に入れた幸せな生活を守るために、決して後さることはありません。
民進党の主席に就任してから、私は党本部の壁に掲げている結党18人チームの写真を見ると、いつも感慨深くなります。
戒厳令が敷かれ、いつでも投獄されるかもしれない1986年に、先輩の方々が自らの命を惜しまず、勇敢に民主進歩党を設立し、結党禁止を破ったことに、心より敬意と感謝を表します。
また、台湾の人々とともに、結党禁止や新聞禁止を破り、戒厳を突破し、国会の全面改選や総統の直接選挙を推進し、言論の自由を追い求め、国民が国の真の有権者となるよう努めてきた歴代の民進党主席、および先輩の方々にも敬意を表し、感謝します。
とりわけ写真の中に映っている傅正先生を見ると、先生が「私が台湾で求めているのは、自由と命を犠牲にしてでも追い求めているのは、第一に民主主義、第二も民主主義、第三も民主主義、民主主義と民主主義である」とおしゃっていたことを思い出します。民進党が立党の精神を忘れることなく、いつまでもそれを次の世代へと伝承し、台湾の民主主義のために絶え間なく努力し続けるために、私は游錫堃元主席にお願いして、「立党精神深化チーム」を立ち上げ、民進党の過去の歴史をまとめていただきました。
民進党同志の皆さん、よりよい民主主義を構築し、よりよい台湾を作っていくために、私たちは先人たちの犠牲と奮闘の精神を習い、新しい時代の使命を担わなければなりません。
第一に、私たちは主権を守り、民主主義を守ります。
主権ありきの国家、民主主義ありきの自由は、皆さん周知のとおりです。
中国が私たちの多様性と開放性を利用し、統戦浸透工作を行い、台湾の民主主義を傷付けることに、私たちは特に気を付けなければなりません。
中国の軍事的威嚇に対し、私たちは引き続き国防力を強化し、外国の軍事装備の購入だけでなく、国内の民間の研究開発能力をも活用し、自主国防を推し進め、全国民による防衛体系を構築します。
中国による浸透工作と統一戦線工作に対して、私たちは全社会の防衛強靭性を高め、市民社会と力を合わせ、国民の教育を組織したり参加したりし、メディアリテラシーを上げ、国家安全意識を向上させ、国民を団結させて、ともに分断工作に対抗しなければなりません。
第二に、経済を発展させ、社会的弱者を支援します。
この一年余りの間、グローバルな政治経済情勢は急速に変化しており、これは台湾にとって挑戦であると同時に、チャンスでもあります。私たちは台湾経済のレジリエンスを高め、台湾に立脚し、世界に展開し、国際社会の多元的な市場を開拓しなければなりません。
経済のレジリエンスを高めるには、各産業のニーズを理解し、投資環境を整い、ハイテクとイノベーションにおける台湾の優位性を利用して、より多くの海外投資を台湾に呼び込む必要があります。
と同時に、国内の中小企業の改革や業務形態の転換を支援し、台湾経済の体質を調整して、国際的競争力を高めることも必要です。
また、経済を発展させるとともに、台湾の均衡ある発展にも力を入れ、世代間正義を実現し、経済成長の果実をすべての国民が享受できるようにします。
そのため、私たちはより市民社会に近づき、会話をし、各コミュニティのニーズを理解し、国の政策が社会の隅々まで行きわたれるようにしなければなりません。
公共建設への投資も増やします。そうすることによって地方の発展を促進し、地域格差を縮小し、台湾の均衡ある発展を推進し、人々が幸せに暮らせる社会を実現します。
よりよい民主主義を構築し、よりよい台湾を作っていくためには、市民社会の力が必要不可欠です。堅実で強力な民間の力がなければ、今日のような活力に満ちた台湾はありません。
かねてより台湾の社会には大変貴重な力が秘められており、国家が危機に陥り、助けが必要な時に姿を現します。1990年の野百合学生運動の時も、学生たちが風と雨の中で、「国民大会を解散」、「臨時条款を廃止」、「国是会議を開催」、「政治経済改革のタイムテーブルを提出」など四つの主張を掲げ、民主改革を訴えました。
2014年のひまわり運動の時も、市民たちが台湾の未来のために、中国とのサービス貿易協定を阻止し、台湾が親中路線を歩むことを拒みました。
これらの市民運動において、民進党は常に国民たちと肩を並べ、社会的合意の側に立ち、ともに台湾の主権を守り、ともに私たちの民主主義を守ってきました。
現在、中国による台湾への軍事的脅威は国際社会から多くの注目を浴びています。例えば、主要国首脳会議(G7)は幾度首脳コミュニケを発出し、台湾海峡の平和と安定は国際社会の安全と繁栄に不可欠であると述べ、武力や脅迫により一方的に現状変更をしようとするいかなる試みにも強く反対することを強調しています。
世界各国が中国の権威主義的拡張を警戒している中、台湾政府が提出した国防予算と国家安全関連法案は、野党たちによって阻まれ、止められています。
こうした状況の中、台湾の人々が国の危機を感じ、秘められていた貴重な力は再び出現しました。青い鳥が飛び出しただけでなく、国民も自主的に大罷免運動を開始しました。民進党は国民とともに、一緒に国を守る責任を負わなければなりません。
私たちが敬愛する民主先輩-黄信介先生は、かつて人々に向かってこう叫んでいました:「みんな私と一緒に前へ進もう!自由へ進もう!民主主義へ進もう!」
民主主義の仲間たちよ、どうか一緒に民主先輩の足跡をたどり、民主主義を深化させ、よりよい台湾を作って次の世代へ渡しましょう!どうもありがとうございました!